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２０１２年１０月号

A4版・40頁

主な内容

特集　半導体産業特集

◎Ｒｅｐｏｒｔ
　　九州の半導体産業の発展系譜と行方
2012年度九州経済の見通し（改訂）

◎ワンポイント解説
　　進んでいない九州の外国人看護師・介護士候補者の受入

【Report】九州の半導体産業の発展系譜と行方

　九州は、半導体関連産業が集積し、生産金額では全国の約３割のシェアを占めてきたことから、シリコンアイランドと呼ばれている。その九州の半導体産業は、業界再編や生産拠点の撤退が相次ぎ、転機を迎えている。本稿では、50年近くが経過した九州の半導体産業の発展系譜を振り返り、今後の発展のあり方を検討する。

九州の一部工場では、選択と集中を進め競争力を維持。ソニーセミコンダクタ（株）が九州で生産する携帯電話カメラ向け高解像度ＣＭＯＳセンサーは世界シェア22％。旭化成マイクロシステム（株）（延岡市）の位置情報を感知する電子コンパスは世界シェア７割。三菱電機（株）は節電製品などに組み込むパワーデバイスで世界シェアNO.1、三菱電機（株）パワーデバイス製作所（福岡市）が主力工場。
九州の今後の地域政策では、500社近くに及ぶ半導体関連の中堅・中小企業の再興策が重要。そこには成長を牽引する新たな牽引役と、それを支える中核技術が必要。
九州の今後を担う３つの中核技術：「三次元実装」「部品内蔵基板」「ミニマルファブ」

【Report】 2012年度九州経済の見通し（改訂）

2012年度の経済成長率（実質）は1.4％となる見通し。11年12月予測時から0.5％上方修正。成長率に寄与する項目は「個人消費」と「純移輸出等」だが、全需要項目で上方修正。
個人消費は、エコカー補助金制度の効果が大きく12年初頭から予想を上回る回復。住宅投資は住宅着工水準が全国を上回り、消費税増税前の駆け込み効果も期待。設備投資はメガソーラー投資が押し上げ効果。純移輸出は円高の厳しい環境のなか、ICや自動車の競争力のある製品が下支え。