2010年11月号

2010年11月号

A4版・54頁

非売品

2010年11月号

◎電気自動車(EV)充電インフラ普及の課題と可能性
◎九州の景気 ~減速する回復の足取り
◎ワンポイント解説 2010年における九州の自動車関連部品工場の立地件数
◎シリーズ Generation Z「電気自動車、普及には高いハードル」
 

内容

電気自動車(EV)充電インフラ普及の課題と可能性

 電気自動車(EV)の普及のためには、家庭での充電を補完し、外出先での電池切れを防ぐための充電インフラの普及が不可欠である。特に、外出時や緊急時 に利用できる急速充電器(約30分で充電できる設備)の普及が必要であるが、現在のところ同器は設置費用が500~700万円と高く、技術革新による機器 コストの低減が必要である。加えて、全ての充電インフラを急速充電器で満たすのではなく、同器より充電時間が長いがコストが大幅に安い普通充電器と組み合 わせ、地域の人口密度や移動ルート等の事情にあわせた最適配置を検討する必要もあるだろう。

九州の景気 ~減速する回復の足取り

 農業従事者の高齢化や後継者不足問題を抱える農業を取り巻く環境の悪化や食に対する安心・安全への関心が高まるなか、農業へ参入する農外企業が相次いで いる。なかでも、建設業や運輸業など非フードビジネス企業の参入が目立ち、それら参入企業の多くは販路開拓を課題としている。すでに販路を確保している非 フードビジネス企業の販売先は、概ね3パターンに分けられる。1つがネット通販や観光農園、直売所など“対個人直販型”である。2つ目としては直販型のな かでも開拓が難しいとされる百貨店やスーパーなどが販路となる“対法人直販型”、3つ目が農家にとってはもっともスタンダードな販路である農協などを利用 した“共販組織利用型”である。ただし現実的にはそれぞれの販路の長所と短所を生かすため、複数の販路を確保している企業が多い。

ワンポイント解説 2010年における九州の自動車関連部品工場の立地件数

 自動車生産は2008年秋の世界同時不況から急速に回復しつつあったが、直近では本年9月のエコカー購入補助金の終了や急速な円高の進行から、不透明感 が強まっている。そうしたなか、本年の自動車関連部品工場の立地件数は、前年の3件から5件に僅かながら増加した。福岡県が掲げる「北部九州自動車150 万台先進生産拠点推進構想」や「自動車部品の地元調達率70%(2012年度)」の実現に向けた弾みになるものと期待される。

シリーズ Generation Z「電気自動車、普及には高いハードル」

 福岡県の大学生、専門学校生375人に対し電気自動車の購入意向を聞いたところ、購入したい学生は18.7%にとどまり、ハイブリッド カー(59.6%)、ガソリン車(43.9%)、クリーンディーゼル車(23.8%)を下回った。電気自動車は「環境に優しい」というイメージが先行し、 燃料コストの安さが認知されておらず、購入意欲に繋がっていない可能性がある。また、「電気自動車を購入しても良い」とする価格を尋ねたところ、「ガソリ ン車とほぼ同額なら購入する」との解答が約半数となり、普及には車体価格の低減が不可欠であることがわかる。

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