2009年1月号

2009年1月号

A4版・60頁

非売品

2009年1月号

◎論文・レポート
  2009年度九州経済見通し~外需低迷で2009年度の経済成長率マイナス1.8%に
  講演録 食料・資源高と企業経営
◎シリーズ 九州の大規模工場  株式会社 たらみ 小長井工場
◎ワンポイント解説  変化する消費の場~百貨店売上高を上回るコンビニエンスストア
 

内容

2009年度九州経済見通し 外需低迷で2009年度の経済成長率マイナス1.8%に

 2008年度の九州の実質経済成長率は、2008年9月予測を1.6ポイント下回るマイナス1.0%となる見通しである。世界的な景気後退から、九州経 済の牽引役であった移輸出、企業設備投資が悪化したためである。また、2009年度の実質経済成長率は、マイナス1.8%と、08年度に続き2年連続のマ イナス成長となる見通しである。九州は外需依存度が高く、世界経済悪化の影響を全国より強く受け、移輸出、設備投資が引き続きマイナスとなる。住宅ローン 減税等により住宅投資が上向く可能性はあるが、民間最終消費支出が力強さに欠けるなど、内需の押し上げは限定的と考えられる。

講演録 食料・資源高と企業経営

 ここ数年、原油をはじめ資源、穀物は強い上昇トレンドにあった。この上昇は、資源価格の長期的な傾向からみると、過去20年の価格下落傾向からの新しい トレンドへの移行と考えられる。こうした変化の背景には、急速な経済成長が続くBRICs等の需要の強さがある。足下では、金融危機による資源市場への投 機マネー減少から資源価格が暴落しているが、これは一時的な調整であり、旺盛な資源需要は少なくともこれらの国の産業構造が先進国並みに高度化するまで続 くだろう。今後、国や企業は、資源市場において、過去20年になかった「資源の高価格化」「省エネ」「新エネルギー開発」等の新たな対応を迫られることと なるだろう。

九州の大規模工場 (株)たらみ小長井工場

 (株)たらみ小長井工場は、フルーツ食品、ゼリー加工で国内トップシェアを争う同社の生産拠点である。同社は、一時期、フルーツゼリーの国内シェアを約 7割まで高めたものの、競争激化や大型設備投資の負担増から経営が悪化し、米国企業再生ファンドに事業譲渡した。再スタートした同社は、商品開発力の強化 や生産拠点の集約、原材料輸入ルートの開発等により経営を改善し、営業黒字への転換を実現している。今後は、環境対応や機能性食品の開発、海外市場開拓等 を進める意向である。

ワンポイント解説 変化する消費の場~百貨店売上高を上回るコンビニエンスストア

 たばこ販売でのタスポカード導入の影響で、コンビニエンスストア(CVS)の売上が伸びている。経済産業省「商業販売統計」によると、08年10月の CVS売上高(全店)は前年比12.7%増である。一方、百貨店売上高は低迷が続いている。こうしたことから、08年1~10月までの傾向から08年合計 の売上高を推計すると、CVS売上高が初めて百貨店売上高を上回る見通しとなった。

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