2011年10月号

2011年10月号

A4版・56頁

非売品

2011年10月号

◎特集 再生可能エネルギー 
   九州における再生可能エネルギーの展開可能性
◎鵜目鷹目
   九州における先進医療・先端医療
◎ワンポイント解説
   九州における震災後の企業進出・増産対応
 

内容

1. 九州における再生可能エネルギーの展開可能性

 温暖化対策や原子力発電所の事故を契機として、再生可能エネルギーへの関心が高まっている。九州は3つのエコタウン、2つの環境モデル都市を有してい る。さらに、九州には我が国最大の地熱発電所があり、太陽光発電の普及率においては国内トップであるなど、再生可能エネルギーの導入ポテンシャルは高い。 これに加え、九州では、福岡県を中心として水素社会形成に向けた世界最先端の水素材料の研究開発や世界最大規模の水素エネルギーのモデル実証が実施されて いる。また、石炭高度利用を始めとしたCCTに関する先進的な研究開発が行われている。このように、九州は、エネルギー・環境分野における先進施設が集積 している。これらを統合した取組を進めることで、世界に誇る九州の環境ブランドの向上に繋がるものと考えられる。一方で、再生可能エネルギーには発電力や コスト面、技術面など様々な課題があり、過熱する再生可能エネルギーの導入論に対しては、冷静な視点からの課題整理も必要である。

2. 鵜目鷹目:九州における先進医療・先端医療

 2009年に策定された政府の新成長戦略では、ライフ・イノベーションによる健康大国戦略が示されており、革新的な医療技術の開発・実用化が注目されて いる。2011年8月現在、九州・沖縄で実施される先進医療は133件、先進医療技術は112件、高度医療技術は21件と、いずれも全国シェア10%程度 である。2011年4月には指宿市にがん粒子線治療研究センターが開業しており、13年春には鳥栖市に重粒子線治療センターが開業する予定である。
 また先端医療は医療技術の開発・実用化に長い期間と莫大な費用がかかることから、共同開発と開発サポートが重要となってくる。九州大学は、 2010年10月に産官学が協同体制を構築しながら、先端医療分野における研究開発から臨床試験までを一貫して実施する研究開発拠点となる「先端医療イノ ベーションセンター」を新設しており、今後の先端医療技術の開発が期待されている。

3. ワンポイント解説:九州における震災後の企業進出・増産対応

 2011年3月11日の東日本大震災発生以降、8月31日時点で、震災に関連して九州に新規立地した企業、既存拠点を増設した企業は合計で20件を超え た。大半は、東北地方や首都圏の既存拠点のリスク回避として、拠点を新設したり、九州拠点を増設している状況である。震災発生直後は本社の移転を意図した オフィススペースの確保がみられたが、実際に移転したケースはまれであり、多くは既存拠点の機能強化・増設となっている。

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