2010年5月号

2010年5月号

A4版・58頁

非売品

2010年5月号

◎論文・レポート
  投資・雇用にも回復をめざす動き
◎シリーズ 創造・地域資源/農商工連携
  地元産ブルーベリーを活用したジャム・ソースの開発・販売
◎ワンポイント解説
  低い九州企業の海外関連事業の割合
 

内容

九州の景気 投資・雇用にも回復をめざす動き

 2010年1~3月期の九州地域景気総合指数(CI)の一致指数は85.1と前期を5.2%上回り、2003年10~12月期以来の大幅な上昇となっ た。また、内閣府「景気ウォッチャー調査」現状判断DIも4月のDIが2006年11月以来、3年4カ月ぶりに景気判断の分かれ目となる50のラインを上 回った。この背景の1つには投資活動と労働需要に底入れの兆しがみえていることがある。設備投資について、相関性が高いと言われている非居住用着工建築物 床面積と生産・営業用設備判断DIの推移をみると、現在、設備投資は底入れに向けて動き出すタイミングにある。雇用に関しても同様に、雇用人員の過剰感が 薄れ、非農林業雇用者数の減少に歯止めがかかった。消費活動についても着実に改善の方向に向かっており、子ども手当などによる所得効果が発現することを条 件に、エコポイントやエコカー補助金制度の終了による影響からソフトランディングするシナリオが描けるまでになってきた。

シリーズ 創造・地域資源/農商工連携 地元産ブルーベリーを活用したジャム・ソースの開発・販売

 総合建設業を営む(株)堀内組は、建設業の厳しい状況下で、将来的な企業力の低下などを懸念し、(有)フロンティアアグリカルチャーながさきを設立し た。ブルーベリー栽培のノウハウ導入に当たっては農業生産法人(株)プランツと業務提携をし、商品は(株)堀内組のグループ会社である堀内商事(株)が運 営する直売所などで販売している。加工品の製造・販売については、「地域で生産し、地域で加工し、地域で利益を上げる」ことを基本コンセプトとし、 2008年9月に農商工連携事業に認定。2010年3月に瓶詰めのジャムとソースを完成させた。今後は地元業者と連携しての加工技術の精度の向上や価格設 定などを課題として挙げている。

ワンポイント解説 低い九州企業の海外関連事業の割合

 通関ベースの輸出額をみると九州は製造業を中心に輸出額が増えるなど、海外関連事業が進展しているように思われるが、これは自動車メーカーや電子部品・ デバイスなど三大都市圏に本社を置く企業の工場による貢献が大きい。実際に九州の企業による海外との直接貿易や直接投資を表す指標をみると、企業の海外進 出件数の全国比は0.8%にとどまるなど、低い水準にあった。地域ブロック別にみても、関東、近畿、中部を下回り、卸売業の国外からの仕入額以外の3指標 で中・四国をも下回る水準にあり、アジアと近い場所にありながら、その優位性が生かされていない状況にある。今後、九州企業には成長するアジアの需要を取 り組むべく、積極的な海外展開が期待される。

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