2010年1月号

2010年1月号

A4版・60頁

非売品

2010年1月号

◎論文・レポート
  2010年度九州経済の見通し ~緩やかな回復に転じ、3年ぶりのプラス成長に
  九経調交流会 講演録 「どうなる日本経済 ~新政権の経済政策を読む」
◎シリーズ 創造・地域資源/農商工連携
  県産紅イモを原料にした菓子類の製造・販売
◎ワンポイント解説
  持ち直しみせる九州経済圏の輸出
 

内容

2010年度九州経済の見通し ~緩やかな回復に転じ、3年ぶりのプラス成長に

 九経調では、2009、2010年度の経済見通しを発表した。2009年度の実質域内総生産(GRP)成長率はマイナス2.8%となる見通しである。政 府の経済対策により民間消費と公共投資が増加するものの、企業設備投資と住宅投資が大幅に減少しているためである。ただし、想定以上に外需の回復が進んだ ため、2009年9月予測のマイナス3.2%から0.4ポイント上方修正した。
 2010年度のGRP成長率は、緩やかな回復に転じ、プラス1.3%と3年ぶりのプラスとなる見通しである。外需の回復に支えられ純移輸出等が 増加することに加え、政府の経済対策の継続から民間最終消費支出、民間住宅投資もプラスとなる。また、アメリカ、アジア経済の回復に伴い、生産、輸出が持 ち直すことで、民間企業設備投資も若干のプラスが見込まれる。

講演録 「どうなる日本経済 ~新政権の経済政策を読む」(みずほ総合研究所 中島厚志氏)

 現在の日本経済は、アジアを中心とした外需が牽引役となっている。しかし、2010年はアジア、アメリカ、ヨーロッパの経済対策が終わることで日本から の輸出の伸びが縮小するほか、公共事業の一部凍結もあり、景気の二番底が来る可能性がある。また、現在の民主党の経済政策は個人消費の拡大による内需活性 化を目指しているが、社会保障の充実等、国民の生活不安を払拭する戦略が伴わないため、有効に機能するかは不透明である。
 一方、今後の地域経済は、自立が求められる中で、経済のサービス化を生かした成長戦略を立てる必要がある。生産性の低い医療、介護、教育、保育等の分野について規制緩和を進め、成長産業に育てる必要があるだろう。

シリーズ 創造・地域資源/農商工連携 県産紅イモを原料にした菓子類の製造・販売

 (株)お菓子のポルシェ(沖縄県読谷村)は、検疫上の理由から域外販売できない沖縄産紅イモを加工品として活用することを考案し、域外への販路を開拓し た。また、生産者による加工用紅イモの開発や読谷村商工会による販路開拓等により、原料の安定確保、安定生産、販売が可能となった。同社と生産者、商工会 の連携により、紅イモの消費量は5年間で1.5倍に増えたほか、製造工場、大型の菓子小売店舗等の設立も果たし、地域経済の活性化に貢献している。

ワンポイント解説 持ち直しみせる九州経済圏の輸出

 世界同時不況の影響から、九州経済圏の輸出額は一時前年比50%まで減少した。しかし、世界各国の経済対策により、2009年11月にはほぼ前年並みま でに回復している。九州は全国に比べ回復ペースが若干速い。特に鉄鋼、自動車、一般機械が全国を上回る回復をみせている。

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