2009年8月号

2009年8月号

A4版・64頁

非売品

2009年8月号

◎九州の景気
  九州の景気~一部に持ち直しの動き
◎論文・レポート
  財務状況からみた九州・山口の上場企業
  シリーズ 創造・地域資源/農商工連携 
     玄海発のふぐコラーゲン
◎ワンポイント解説
  「1,000円高速」効果の大きかった高速道路ICランキング
 

内容

九州の景気~一部に持ち直しの動き

 2009年4~6月期における九州地域景気総合指数(CI)の一致指数は76.2となり、前期から3.3ポイント低下したが、月次では2カ月連続で上昇 している。持ち直しの動きが見られるのは、生産活動と消費マインドである。4~6月期の鉱工業生産指数は電子部品・デバイスと自動車生産の回復により前期 比15.7%上昇した。電子部品・デバイスは中国向け、自動車は米国向けの増加が目立ち、いずれも輸出主導である。消費マインドの回復は一連の政策効果に 支えられ、耐久消費財の消費が動き始めたことに象徴される。しかし、夏季賞与の大幅減など所得環境には厳しさが残るほか、民間の投資活動も設備・建築ス トックの過剰感から低迷状態を脱しきれず、世界金融危機の後遺症が残る状態にある。

財務状況からみた九州・山口の上場企業

 九州・山口の上場企業は小売業など内需型企業が多い特徴がある。そのため、株式時価総額や売上等の減少率は全国の上場企業平均と比べ小さい。しかし、 2008年度決算で減収減益となった企業が前年度の3倍、そして赤字企業は4倍に増えた。こうした情勢下で、3期連続増収増益となったのは3社のみとなっ た。その中には業界の市場が縮小傾向にある中で成長を遂げるスーパー・(株)丸久など不況に強い元気な企業が浮かび上がっている。また、収益性を表す総資 本経常利益率のランキング(非製造業)では、設立に当って沖縄財界が協力した経緯から県内シェアが高い沖縄セルラー電話(株)が1位となった。成長性、収 益性、健全性ランキングでベスト10に挙がっている、これらの企業の中には、現在も積極的に新市場へ進出する動きが目立ち、さらなる飛躍に向けた準備を着 々と進めている。

新シリーズ 創造・地域資源/農商工連携  玄海発のふぐコラーゲン

 新シリーズ「創造・地域資源 農商工連携」の第1回目は(株)萬坊(唐津市)を中心とする農商工連携事業を紹介している。“いかしゅうまい”で有名な同 社は、東京医療保健大学・野口玉雄教授(当時長崎大学水産学部教授)との共同研究で生まれた無毒トラフグから抽出したコラーゲンを使い、新スイーツ「ふく こら美人」を開発した。今のところ需要の問題から通信販売が主であるが、2011年度には売上8千万円、10名の新規雇用創出、新規取引先事業者100社 開拓を目指している。

ワンポイント解説 「1,000円高速」効果の大きかった高速道路ICランキング

 2009年4~6月期におけるETC休日特別割引の効果が大きかった九州管内高速道路ICをランキングにしてみると、前年の4~6月期と比べ平日の通過 台数に対し休日の通過台数の伸びが最も高かったのは、今年、過去2番目の人出を記録した有田陶器市の最寄りICである武雄JCT(武雄市)となった。続く 2、3位のICも湯布院や霧島など有名観光地の最寄りICで、1,000円高速との相乗効果により有名観光地が広域集客力を発揮した状況が伺える結果と なっている。

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