2007年12月号

2007年12月号

A4版・54頁

非売品

2007年12月号

◎論文・レポート
新たなステージに突入した日本の自動車産業
~競争環境の変化と「能力拡大」競争~
九州とアジア間の自動車部品貿易の現状
◎ワンポイント解説 北部九州で集積進む自動車産業
 

内容

新たなステージに突入した日本の自動車産業~競争環境の変化と「能力拡大」競争~

日本の自動車産業は好調を維持しているが、環境対応型自動車の開発や、自動車のエレクトロニクス化、生産拠点のグローバル化など、競争環境に変化が生じて おり、サプライヤーの再編が進みつつある。これらの変化は、生産台数を順調に増加させてきた九州などの「新興自動車集積地」にも影響を及ぼす可能性があ る。海外の生産拠点の能力強化に伴い、輸出を主体とする「新興自動車集積地」の組立工場では、生産車種の海外移転が進む可能性があり、部品メーカーでは、 輸入部品の増加などにより、アジアとの競争にさらされるおそれがある。今後、「新興自動車集積地」では、競争環境の変化に対応して、研究開発体制の整備や 自動車メーカーのグローバル展開に追随できる技術・資金力の充実などの「能力拡大」が求められている。

九州とアジア間の自動車部品貿易の現状

環黄海地域においては、九州をはじめ、韓国や成長著しい中国においても自動車産業の集積が進んでいる。九州とアジアとの自動車部品貿易をみると、輸出額に おける全国シェアは4%を占めており、輸入額の全国シェアでは10%に満たない程度である。輸出においては、九州からの貨物量がまとまらないため、本社が 立地する中京地区等に一旦輸出用部品を集約し、輸送の効率化を図っていることが背景にある。また、九州に進出した自動車関連企業の多くは、煩雑な輸出入業 務を本社に任せていることも理由の1つである。貿易を行う九州の自動車関連企業の割合は2割に満たないが、自動車産業では常にコスト削減が求められること から、今後は海外部品の輸入が増える可能性がある。

ワンポイント解説 北部九州で集積進む自動車産業

九州7県における2007年の自動車関連部品企業(工場ベース)の進出・参入件数は、過去最高となる49件となった。進出先は福岡県や大分県が中心であるものの、これまで自動車産業の立地が少なかった佐賀県(6件)、長崎県(4件)においても、進出・参入が増加している。

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