2007年6月号

2007年6月号

A4版・56頁

非売品

2007年6月の要約

◎論文・レポート  北部九州中枢国際港湾における国際シーアンドレールの可能性
 九州における半導体関連産業の輸出の現状と課題
◎フロントランナー~地域中核企業シリーズ
 6 株式会社 サン食品
◎ワンポイント解説
   増える小商圏型小売店舗
 

内容

1.北部九州中枢国際港湾における国際シーアンドレールの可能性

 物流においてスピードと定時性が求められるなかで、海上輸送と鉄道輸送を組み合わせたシーアンドレール輸送への需要が高まっている。北部九州は90年代 から国際フェリーやRORO船の就航が相次ぎ、国際シーアンドレールの玄関口として優位性を高めつつある。博多港ではアルプス電気(株)、北九州港では三 菱電機(株)等が国際フェリーやコンテナ船と鉄道輸送を組み合わせ、物流のスピードアップや小ロットに対応しつつ輸送コストの低減に取り組んでいる。今後 は、海外でのJR12ftコンテナ利用システム構築やJR12ftコンテナを鋼鉄製の枠に収め通常のコンテナ船でハンドリングを可能とするフラットラック の活用など、JR12ftコンテナに付随する非効率性を解決していくことが重要である。

2.九州における半導体関連産業の輸出の現状と課題

 九州における半導体関連産業の集積がみられるが、九州から輸出される半導体関連製品の全国シェアは13%で、IC生産数量の全国シェア(23%)と約 10ポイントの差がある。アジア向け輸出は福岡空港をはじめとする九州の空港・港湾を利用して工場から直送されるケースもあるが、全国各地に分散する工場 からの輸出貨物を集約し、成田や関西空港等、域外の空港、港を利用するメーカーが多いためである。域外の空港が利用されるのは集約化による効率性の追求の みならず、九州の空港に米欧便が少ないことや国際貨物専用便がなく輸送力に乏しいことによる。そのため、九州はアジアとの地理的近接性から航空輸送に匹敵 するリードタイムを達成できる国際フェリーや国際RORO船など船舶を利用した物流サービスの充実を進める必要がある。

3.フロントランナー地域中核企業シリーズ6~株式会社 サン食品

 (株)サン食品(糸満市)は、沖縄そばを中心にシェア3割を誇る地元製麺業最大手の企業である。同社が飛躍するきっかけとなったのは1978年ごろから 沖縄そばの麺とスープのセット販売をはじめたことである。これにより喫茶店等でも手軽に沖縄そばが出せるようになり、売上を伸ばした。このように同社は業 務用向けの販売に強みを発揮している。今後は県内だけでなく、県内市場規模の100倍とも言われる全国市場への販路拡大を目指す。

4.ワンポイント解説 増える小商圏型小売店舗~経済産業省「大規模小売店舗立地法の届出状況」

2000年度から06年度における大規模小売店舗の届出件数は、全国が3.8倍の増加なのに対し、九州では7.2倍増加した。その結果、全国の届出件数に 占める九州の割合は2000年度9.6%から06年度18.2%まで高まっている。ただ、小商圏型業態・企業の大量出店により、2006年度の1店舗当り 売場面積は、大店立地法施行後最小の4,118平方メートルとなった。

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