2011年6・7月号

2011年6・7月号

A4版・46頁

非売品

2011年6・7月号

◎特集 東日本大震災が及ぼした九州経済への影響
    自動車産業に大きな影響が及んだ生産
    東北・北関東の供給減少を支える九州の農水産業
    震災直後の落ち込みから南九州を中心に急回復する九州観光
◎Generation Z
    震災により、学生の将来に対する不安は拡大
◎ワンポイント解説
    九州の景気指標その後 ~自動車生産動向の影響が大きい直近の指標


          ※発行号数の表記調整のため、本号は「6.7月号」としました。
           年間の発行冊数や発刊時期は、これまで通り変更ありません。
 

内容

1.東日本大震災が及ぼした九州経済への影響

 3月11日に発生した東日本大震災によって直接的な被災のなかった九州でも、幅広い分野にわたって影響がみられた。生産面では、サプライチェーンの寸断 の影響が色濃くでている。中でも自動車産業は部品点数が多く、ピラミッド型の取引構造であることから、他の産業に比べ相対的に影響が大きかった。しかし、 現在では震災直後の見通しよりも前倒しで回復が進んできている。一次産品の面では、被災した東北地域が一次産品の一大供給地であったことから、幅広い分野 にわたって影響が及ぼされた。消失した東北産の供給をカバーするために、九州産品の一部では特需ともいうべき出荷量の増加がみられたが、市況の悪化によっ て痛手を受けている品目もあり、期待と不安が入り交じっている。一方、食品輸出では日本産一次産品の風評被害が払拭されない限り、本格的な回復は見込めな い。観光面では、震災発生翌日が九州新幹線全線開業だったこと、さらに春休みなど本格的な観光シーズンを迎える矢先であったことから、震災による九州観光 へのダメージは大きかった。しかし、西日本への旅行振替、新幹線効果の下支え等によって、ゴールデンウィーク以降、九州観光をとりまく状況は急速に改善し ている。特に鹿児島県での新幹線効果は大きく、中・四国からの観光需要を取り込むことに成功している。一方、インバウンド回復の足取りは遅く、九州観光の 安全性のさらなるPRが求められる。

2.Generation Z 「震災により、学生の将来に対する不安は拡大」

 3月11日に発生した東日本大震災は、被災地から遠く離れた福岡の学生にどのような影響を及ぼしているのか、学生へアンケートを行った。震災後の日常生 活への影響はあまりなかったものの、8割を超す学生が将来への不安を感じており、なかでも就職への影響を懸念している学生が多いという結果になった。

3.ワンポイント解説   九州の景気指標その後 ~自動車生産動向の影響が大きい直近の指標

 東日本大震災の影響を受け、生産活動や消費のマインド低下などがみられた3月の各指標(5月発表)であるが、生産活動では自動車を中心に回復のテンポが 速まっている様子が見受けられる。九州経済を占う主要な指標が直近でどのように動いたのか把握できる数字をみてみると、アジア向け機械製品や、小売関連の 販売指標、住宅投資等、上向き傾向の動きが見られる。一方で、マイナスに振れている指標は、自動車産業の動向に左右されている傾向にあり、今後も自動車産 業の動向が景気回復の鍵を握っている。

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