6/2、新型コロナウィルス感染拡大による都道府県CI・予測CI(景気動向指数)を発表しました

 九経調では、2020年4月から全国の地域ブロック別、都道府県別の景気動向指数(都道府県CI)を作成し公表している。加えて、政府統計等が公表されていない足元までの期間について、インターネット上の日次データや機械学習の手法を用いて、都道府県CIの3カ月先を予測した景気動向指数の予測値(予測CI)をDATASALADにて公表している。本稿では、5月末日までの統計、インターネット上のビッグデータを用いて推計した2020年6月の予測CIを解説する。

2020年6月の九州7県の予測CI:リーマンショックを超える低下幅続く

 2020年6月における九州7県の予測CIは前月比▲12.5%の65.8となり、5カ月連続で悪化した。6月の前月比は2020年5月の同▲15.1%に次ぐ低下幅であり、統計開始の2008年1月以降で2番目に大きい。リーマンショック時の2008年12月の同▲10.6%よりも大きな低下となった。

 全国は前月比▲12.0%の70.9となり、5カ月連続で悪化した。6月の低下幅は統計開始の2008年1月以降で最大となっている。新型コロナウイルス感染拡大以降、九州7県の指数の水準は全国より低く、低下幅も大きくなっている。

 都道府県CI、予測CIは、景気の水準とともに、景気の拡大・後退のスピードを把握することができる。新型コロナウイルス感染拡大以降、景気の水準はリーマンショックに迫る勢いで悪化しており、さらにその悪化のスピードが非常に速いことがコロナショックの特徴であることがわかる。

 

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