2006年11月号

2006年11月号

A4版・60頁

非売品

2006年11月の要約

◎論文・レポート
 九州の自動車産業の現状と部品調達構造
 九州の景気 ~先行き減速の懸念~
◎ワンポイント解説
 活発な九州への自動車部品関連投資
◎中国経済事情
 中国経済の高成長とその課題
 

内容

1.九州の自動車産業の現状と部品調達構造

九州の自動車産業は年間生産能力が100万台を突破し、存在感を増している。しかし、自動車関連部品の域内調達率は5割程度にとどまり10年前から大きな 変化がみられない。現在の九州の自動車産業では、1次部品メーカー同士が系列に縛られずに横受け的な取引を行うことが活発化しており、2次部品メーカーの 役割を担うケースも多くなっている。また、地場の2次・3次メーカーの生産領域は一般的に輸送費負担が大きいドアパネルやバンパーなどの車体部品が中心 で、エンジン系や駆動系部品はごく一部にとどまっている。

2. 九州の景気 ~先行き減速の懸念~

2006年7~9月期における九州地域景気総合指数(CI)の一致指数は118.7(2000年=100)で、前期比で2.3ポイント上昇した。生産活 動、民間企業設備投資、住宅投資は高水準ながらも横ばいの状況にある。個人消費は力強さはないもののやや持ち直しの気配がみられ、雇用も恵まれた環境にあ る。総じて九州の景気は緩やかな回復を続けていると言えるが、今後は雇用を除くとプラス要因が少なく、2007年初頭にかけてゆるやかに減速する可能性が 高い。

3. ワンポイント解説 活発な九州への自動車部品関連投資

2006年1~10月における九州7県への自動車部品産業の新規立地、増設・移転件数は42件で、うち18件が新規進出であった。県別にみると福岡県と大 分県が12件、熊本県が9件で、完成車メーカーが立地する県で部品工場の集積が高まっている。総投資額が最も大きいのは大分県で、次いで大きい福岡県とあ わせると2県で九州全体の55.1%を占める。また、自動車関連企業への投資はそのほとんどが進出企業によるものだが、地場企業の新規参入も一部にみられ る。

4.中国経済事情 中国経済の高成長とその課題

中国経済の高成長は、固定資産投資の拡大や輸出の急増などを背景に続いており、1979~2005年の実質GDPの年平均成長率は9.6%に達した。今後 しばらく高成長は続く見通しであるが、中長期的にみると、1農業の減収低益、2非効率な国有企業、3不良債権の金融不安、4財政赤字の長期化、5雇用状況 の悪化、6経済成長ボトルネックの表面化、7地域格差の拡大、8対外不均衡による貿易摩擦の悪化といった構造的な問題を抱えている。

蔵書検索

キーワード検索では、書名、内容、特集記事、著者、出版社、関連ワード、などのキーワードをお書きください。

70周年記念事業

BIZCOLI

datasalad

九州地域ソーシャルビジネス・コンソーシアム事務局

〒810-0004 福岡市中央区渡辺通2丁目1番82号電気ビル共創館5F
TEL : 092-721-4900

アクセスマップ