2007年 人口減少時代の到来と地域経済

2007年 人口減少時代の到来と地域経済

A4版・164頁・2007年02月発行

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目  次
 
総 論 人口減少時代の到来と地域経済
   
 I章 人口減少の本格化と少子高齢化の進展
人口減少の本格化
少子高齢化の進展
 II章 人口減少が消費支出に及ぼす影響
家計の消費支出総額の減少圧力増大
支出項目の変化
 III章 市場の変化と企業の対応
人口減少に対する企業の認識 
企業の対応方向
企業の主要な対応策
 IV章 労働力不足の進展と企業の対応
 V章 人口減少時代の地域の展望
これまでのまとめ
地域間格差拡大の懸念
労働生産性低下と労働力不足の懸念
  人口減少時代における経済・社会の取組
各 論  
 1章 小売・サービス業
 2章  住宅・不動産業
 3章 道路旅客運送業
 4章 製造業
 5章 農業・農村集落
   
概  要

 

2030年までの総人口ならびに年齢階級別人口について将来推計を実施
 (九州・山口の県別、主要都市圏別、都市・農村別など)

 

人口減少・少子高齢化による市場縮小の影響を推計 
 (消費支出総額、主要支出項目別)

 

小商圏対応型の店舗展開、シニア市場へのアプローチなど、
人口減少時代に求められる市場戦略について事例を紹介

 

労働力人口の将来推計を行い、労働力の減少、労働力不足の
 長期化に対する企業の対応について考察

人口減少が地域にもたらす影響とそれへの対応策について提案
 I章  人口減少の本格化と少子高齢化の進展
人口減少の本格化 
九州・山口の総人口…2005年の1,621万人から2030年に1,379万人へ15%減少

 

県別(2005年=100として)2030年には…沖縄は微増。福岡は1割減。
  その他の県は2割程度減少

 

主要13都市圏…福岡市、熊本市、那覇市の3都市圏を除き、2010年までに人口減少へ。
  2030年までに全ての都市圏が人口減少へ転じる

 

地域区分別…2030年に主要13都市圏は8%減。13都市圏以外の都市部で2割減。
  農山漁村地域は3割減。九州7県の離島は4割減。

少子高齢化の進展

 

九州の年齢階級別人口構成の特徴(2005年)…全国に比べた団塊ジュニアの少なさ。
  団塊世代に匹敵するポスト団塊世代の存在。

高齢化と高齢者人口減の同時進行
  ・全国を上回る少子化の進展…合計特殊出生率は高いが、出産適齢期の
   女性の少なさが影響 
  ・高齢化の進展…老年人口比率は2005年の22.1%が2030年に31.7% 
  ・高齢者の人口減…2020年以降は高齢者も減少へ→高齢化と高齢者減の同時進行
団塊世代・ポスト団塊世代の影響持続
  ・全国は団塊ジュニアの影響力が強まる
  ・九州・山口は2025年でもポスト団塊世代が最大の構成比→
   全国よりも団塊世代・ポスト団塊世代の影響大
  ・全国よりもポスト団塊世代の影響力大(プレ団塊世代は影響小)→
  年齢構成のズレの存在で、団塊世代効果は全国より遅い、かつ長く続く展望
 II章  人口減少が消費支出に及ぼす影響
人口要因により、2030年までに消費支出総額は1割低下
  ・人口の減少割合よりも、消費支出総額の減少程度は小さい…
  高齢者の消費性向の高さ、団塊ジュニアが年齢上昇とともに収入アップ
シニアマーケットは横ばいを維持
  ・保健医療、家具・家事用品は堅調
  ・教育、交通・通信は大幅減 
ジュニア市場における団塊三世の影響
  ・乳幼児向け市場は当面横ばいで推移し、2015年頃から急減
  ・青少年向け市場は2010年まで急減した後、2020年までは横ばい
 III章 市場の変化と企業の対応 
人口減少に対する企業の認識

 

企業は市場縮小を懸念…直接個人ビジネスの3分の2は人口減少を
  「重要経営課題」と認識。人材確保より市場縮小を懸念

市場の縮小に対する企業の対応
M&Aや海外展開の加速 
シニアマーケットへの参入~沖縄におけるロングステイ・移住への取組活発化
  ・短期留学、ホテル・マンションのロングステイ、宅地分譲、移住下見ツアー、
   リバースモーゲージ、移住者向けローン
小商圏対応・宅配事業=顧客接近戦略
  ・動き出した小商圏対応型の店舗戦略 
  ・宅配事業への取組も目立つ
  ・背景…高齢化進展(高齢者の狭い行動範囲に対応)、商圏人口減少
   (購入頻度を高める必要)、郊外SC同士の競合激化、まちづくり3法対応 
  ・顧客接近戦略の特徴…ローコスト運営、ワンストップ性、他社との連携
 IV章 労働力不足の進展と企業の対応 
  労働力人口の減少と人手不足の長期化
現状…就職環境の改善
  ・有効求人倍率の上昇
  ・高卒・大卒の就職内定率上昇 
  ・企業の人手不足感上昇(量よりも質の確保に困難)
将来…労働力人口の減少 
  ・労働市場参入者と退出者の逆転…2005~15年に九州・山口では退出者が参入者を年間
7万人程度上回る
  ・労働力人口は2030年に現在の2割減
  ・労働力の質の低下懸念…フルタイム就労者の割合低下、労働力の高齢化
労働力不足の長期化懸念+九州の労働力不足の深刻化
  ・大都市圏の労働力逼迫で、現状は九州・山口から域外へ労働力が流出 
  ・九州・山口の労働力の需給ギャップ拡大
(消費性向の上昇、生産年齢人口比率低下+労働の質低下)
  ・九州の産業構造(労働集約型産業の高い割合、省力化容易な製造業の低い割合)と
団塊ジュニアの少なさで、今後は九州の労働力需給ギャップは全国より深刻に 
  ・労働力枯渇で過疎地の企業立地が困難に
(離島に企業が進出したバブル期と様相は異なる)
労働力減少と労働力不足への対応 
省力化+女性・高齢者・外国人活用へシフト 
  ・現在…中途採用に積極的
  ・今後…省力化投資の意向強まる。女性・高齢者・外国人など雇用範囲拡大の意向
  ・外国人の雇用、研修受入に対する評価の高さ→急速な拡大が見込まれる
 V章 人口減少時代の地域の展望
人口減少に対する企業・地域の課題
市場の縮小 
生産性低下・労働力減少
地域間格差の拡大
  ・福岡一極集中、県都一極集中の加速
  ・懸念される”限界市町村”の発生
人口減少時代における企業・地域の対応
団塊世代・ポスト団塊世代の市場開拓と小商圏対応
グローバルな企業と人材の集積促進
多様な連携事業の展開 
  省力化投資とローコストオペレーションの追及
女性就労・子育て支援、高齢者の就労確保
コンパクトシティの実現
コミュニティビジネスの重要性
人材をキーワードとした沖縄の戦略構築の可能性

 

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