10/5、2021年9月の有効求人件数を発表しました

 九経調DATASALADでは、景気、産業、社会に関する政府統計に加え、APIやスクレイピングによって日々収集したインターネット上のビッグデータを、地域の景気や産業の動向を分析する指標として加工、可視化しています。

 本稿では、ハローワークインターネットサービスに掲載されている求人件数を集計した「就業地別有効求人件数」を活用し、新型コロナウイルス感染拡大の影響が続く2021年9月の雇用動向を分析します。なお本統計の特徴は、厚生労働省公表の統計より1カ月ほど早く傾向をつかめる即時性、また求人を出した企業の所在地ではなく、実際の求人がある就業地別の値を捉えている点にあります。

全国の有効求人件数2021年9月は前月比0.0%で横ばい

 2021年9月における全国の有効求人件数は1,141,869件となりました。前年比では+11.7%となり6カ月連続でプラスとなりました。また前月比では0.0%と横ばいでした(図1)。

 前年比がプラスとなった要因は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、2020年9月の有効求人件数が前年比▲25.6%と大幅に下落したため、そこからの反動増によるものです。

 前月比が横ばいとなったのは、経済の先行きがより不透明になったことに起因していると考えられます。ワクチン接種の普及や新型コロナウイルス新規感染者数の大幅な減少により当面は経済活動の活発化が見込まれる一方で、長期的には前年同様に冬季の感染者再拡大のリスクも拭いきれず、雇用について様子見の状況となっています。

 長期的な傾向としては、2019年の水準には遠く及ばないものの、前年同月の水準を上回っていることから雇用は緩やかな回復基調にあります。短期的にも、雇用減少には転じていないことから回復傾向が継続しています。新型コロナウイルスの感染再拡大の恐れがあり予断は許さないものの、新規感染者が大幅に減少するなど安心材料が出てきていることから、アフターコロナを見据えて徐々に雇用が回復しています。

*ハローワークインターネットサービスより就業地別求人情報の掲載件数を毎日取得し、「就業地別有効求人件数」として掲載しています。月次値については、各月における有効求人件数の最大値としています。なお、取得する求人区分は「一般求人」「新卒・既卒求人」で、またハローワークインターネットサービスの仕様変更によりデータが取得できなかった2020 年1 月については、厚生労働省「職業安定業務統計」の有効求人数を用いて補間しました。

 

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