4/6、2021年3月の有効求人件数を発表しました

 九経調DATASALADでは、景気、産業、社会に関する政府統計に加え、APIやスクレイピングによって日々収集したインターネット上のビッグデータを、地域の景気や産業の動向を分析する指標として加工、可視化しています。
 本稿では、ハローワークインターネットサービスに掲載されている求人件数を集計した「就業地別有効求人件数」を活用し、新型コロナウイルス感染拡大の影響が続く2021年3月の雇用動向を分析しています。なお本統計の特徴は、厚生労働省公表の統計より1カ月ほど早く傾向をつかめる即時性、また求人を出した企業の所在地ではなく、実際の求人がある就業地別の値を捉えている点にあります。
 

全国の有効求人件数:2021年3月は全国で前月比+1.0%の増加、3カ月連続プラス

 2021年3月における全国の有効求人件数は1,110,281件となりました。前月比は+1.0%と3カ月連続でプラスになり、前年比は▲9.3%と2月の▲15.0%から大幅に上昇しました(図1)。

 3月の有効求人件数は前月比、前年比ともにプラスを示しましたが、前月比に関しては季節要因、前年比に関しては昨年の新型コロナ第1波よる大幅減の反動が要因として大きいです。表1に有効求人件数の前月比推移、厚生労働省「職業安定業務統計」の有効求人数(原数値)のコロナ禍前における前月比平均(期間:2010~19年)を示していますが、1~3月は例年、求人数が前月より増加する月であり、それと比較すると、2021年の推移は高いとは言えません。ただ、コロナ禍前との比較である「対2019年同月比」では2月の▲0.6%ptから3月は+0.4%ptと2カ月ぶりにプラスとなったことから、基調は緩やかな持ち直しに転じたと判断しています。

 新型コロナ第3波の収束により、一時的な求人控えは解消されたものの、先行き不透明感による全般的な慎重姿勢、飲食・宿泊といった業種での減少傾向の継続が重石となり、緩やかな持ち直しに留まっています。

 
*ハローワークインターネットサービスより就業地別求人情報の掲載件数を毎日取得し、「就業地別有効求人件数」として掲載しています。月次値については、各月における有効求人件数の最大値としています。なお、取得する求人区分は「一般求人」「新卒・既卒求人」で、またハローワークインターネットサービスの仕様変更によりデータが取得できなかった2020 年1 月については、厚生労働省「職業安定業務統計」の有効求人数を用いて補間しました。

 

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